PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm
日本建築の欠点は、なんといっても断熱性。
昔の高床式建物の構造を見ても、日本建築のルーツはたぶん南の熱帯地方にあるんじゃないかって気がします。
筆者宅ももともとは断熱材は一切なく、冬の朝、北側の廊下や洗面所などは室内なのに吐く息が白くなります。
そこで断熱材導入となるのですが…
現代の日本の建築で一番一般的な断熱材は、グラスウールと発泡ウレタンです。
このうちグラスウールは、大工さんが扱うのを嫌がるというぐらいで、見るからに健康に悪そうな素材です。
今は代替品がないので広く使われていますが、筆者は、いずれ石綿のように社会的問題になって、使用禁止になる可能性もあると思っています。
工場生産の家ならパネル内部に封止するので大丈夫でも、現場施工の家、特に隙間の多い日本建築で、リフォームに使用するには問題が多いと感じます。
今回のリフォームでは雨漏りのシミが出ていた玄関の天井を貼り替え、そこに断熱材を入れようと考えたのですが、グラスウールに替えて、羊毛から作った「ウールブレス」という断熱材を使うことにしました。↑
オーストラリアとニュージーランドで生産しているエコ商品です。
実は羊毛は保温性が高く、水を弾くのに、湿気は透過するという、杉皮と同じような性質を持っているんですね。
そうでないと羊さんたちもムレちゃいますから。(^^)
濡れにくく、水に浸かっても乾くとまた復元してふくらむところが、綿との大きな違い。
湿気を通すという点、木造建築とは特に相性が良さそうです。
今回は↓のように天井裏に敷き詰めることになりました。
なんか布団綿みたいで、ふかふかしてます。
施工してくれた大工さんも、「話には聞いていたけど使うのは初めて」ということで、ちょっとうれしそうでした。
PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm