Daily Tea Time

くぼたの日常報告です。目標、週2回更新。

2008年02月

IMGP6797
PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm

日本建築の欠点は、なんといっても断熱性。
昔の高床式建物の構造を見ても、日本建築のルーツはたぶん南の熱帯地方にあるんじゃないかって気がします。
筆者宅ももともとは断熱材は一切なく、冬の朝、北側の廊下や洗面所などは室内なのに吐く息が白くなります。
そこで断熱材導入となるのですが…
現代の日本の建築で一番一般的な断熱材は、グラスウールと発泡ウレタンです。
このうちグラスウールは、大工さんが扱うのを嫌がるというぐらいで、見るからに健康に悪そうな素材です。
今は代替品がないので広く使われていますが、筆者は、いずれ石綿のように社会的問題になって、使用禁止になる可能性もあると思っています。
工場生産の家ならパネル内部に封止するので大丈夫でも、現場施工の家、特に隙間の多い日本建築で、リフォームに使用するには問題が多いと感じます。

今回のリフォームでは雨漏りのシミが出ていた玄関の天井を貼り替え、そこに断熱材を入れようと考えたのですが、グラスウールに替えて、羊毛から作った「ウールブレス」という断熱材を使うことにしました。↑
オーストラリアとニュージーランドで生産しているエコ商品です。
実は羊毛は保温性が高く、水を弾くのに、湿気は透過するという、杉皮と同じような性質を持っているんですね。
そうでないと羊さんたちもムレちゃいますから。(^^)
濡れにくく、水に浸かっても乾くとまた復元してふくらむところが、綿との大きな違い。
湿気を通すという点、木造建築とは特に相性が良さそうです。
今回は↓のように天井裏に敷き詰めることになりました。
なんか布団綿みたいで、ふかふかしてます。
施工してくれた大工さんも、「話には聞いていたけど使うのは初めて」ということで、ちょっとうれしそうでした。

IMGP6810
PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm

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PENTAX K100D / TAMRON 90mm

工事の資材置場と化してしまった庭の片隅で、去年の秋に植えたクロッカスが咲き始めました。
最初、「サフラン」と書いてしまったのですが、サフランはクロッカスの仲間でも、秋に咲く花だそうです。
いろんな色の球根を植えたはずが、出てきた花は黄色だけ。
色によって咲く時期が違うんでしょうか。
花の横の緑は、冬に強い西洋芝。
日本芝は冬になると枯れてしまってさびしいので、試しに2種類ほどオーバーシーディングしてみたんですが、なかなか思ったようにいかないです…

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JAXA(宇宙航空研究開発機構)のフォトアーカイブスより

申し遅れましたが、娘の名前は「紀砂(きずな)」です。
たまたま出産予定日近くに打ち上げが計画されていた人工衛星があって、その名前が「きずな」。
「カッコいいからこれにしよう」
と思ったんですが、なにぶんにもロケットで打ち上げですから、失敗する可能性もあります。で、
「落ちたら違う名前にするから」(^^;)
と言って、お嫁さんに認めてもらったのです。

当初の打ち上げ予定日は2/15、ぴったり出産の日でした。
ところが当日になってトラブルが発生、18日に打ち上げが延期されてしまったのです。
「しょうがないなあ」
と思って待っていたら、今度は「23日以降」に再延期。
「ああっ、もう!」
がまんできなくなった筆者は、打ち上げを待たずに出生届を出してしまいました。

青くなったのはお嫁さんです。
このときはもう退院して実家に戻っていたのですが、
「赤ちゃんのために、無事に打ち上がって」
と一生懸命、お父さんお母さんまで一緒に、お祈りしてくれてたそうです。
こうしてロケットは23日に、無事打ち上げ成功したのでした。
めでたし、めでたし。

「きずな」は英語名が「WINDS」という、超高速インターネット技術試験衛星。
開発費367億円だそうで、
「お金のかかる娘になるかも」
と、ちょっと心配。
まだ静止軌道には乗っていないようなので、お願いだから、しばらく故障しないでね。

IMGP6790R
PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm

最近の流行は高気密・高断熱住宅ですが、ネットでいろいろ調べると、どうも昔ながらの日本建築の方が健康に良いらしいことがわかってきました。
木の家は化学物質を出さないし、あっても逃がしてしまったり吸収してくれるので、シックハウス症候群などになりにくいらしいです。また木やしっくい、京壁などには湿気を吸収放出する働きがあって、結露やカビも出にくいし、喉や肌にいいんですね。
筆者宅は築40年の日本建築の家なので、今回のリフォームではその良さを活かしながら、欠点をどう補ってゆくか、を考えることにしました。

たとえばこの家、屋根の瓦の下の防水には、昔ながらの杉皮を使っています。
杉皮は防水力は合成素材のものに比べて劣るのですが、透湿性があって、室内の湿気を外部に逃し、中の材木を傷めない作用があるそうです。
これを日本で今、一般的になっているアスファルトやゴムの防水シート(ルーフィング材といいます)に替えると、雨漏りはなくなっても、室内の湿気がシートのところに結露してしまい、屋根の木が次第に腐っていくんですね。

そこで今回の補修では、ルーフィング材に透湿性防水シートを使うことにしました。
これは水は通さないけれども水蒸気は通すという高分子膜で、伝統的な杉皮に似た性質を持っています。ゴアテックスなどと同じ原理ですね。
古い建物を大切にするヨーロッパでは、既に80年代から使われているそうですが、日本ではまだまだのようで、瓦屋さんも知らないほどでした。
製品も輸入品しかなく、高いです。(^^;)
今回はデュポンの「タイベック・ルーフライナー」を指定しましたが、2巻きで5万円でした。
日本にも東レとか日東電工とか、その気になればすぐに同じのものを作れるメーカーはあるはずなので、早く国産製品を作ってほしいです。
まあこれで屋根の寿命が何十年も違うとなれば、安いものですけど。

IMGP6782
PENTAX K100D / SIGMA 18-50mm

お嫁さんが出産入院&里帰りに入る機会に、本格的なリフォームをやることにしました。
前回の下水道、キッチンに続き、今回は腐ってぺこぺこになっていた床や動かなくなっていたサッシの交換、雨漏りしていた屋根の修理、ぼろぼろになっていた外壁の再塗装など、かなり大がかりなもの。
家全体を覆う足場を組み、期間も一ヶ月以上かかります。
写真は資材と仮設トイレ。
我が家のワンはお嫁さんの実家にお願いして、一足先に避難させてもらったので、なんか庭がガランとしてます。

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